以下(次章以降も含)の文章では、FINAL FANTASY VIII MEMORIAL ALBUM "WIsh you were here." を参考資料とする際に[xx-xxx参照]と省略します。
FF8をプレーした人は何を思っただろうか。 CGではあるものの人間味のある演出や物語に心を惹かれただろうか。 それとも、唐突に変貌する主人公や媚びているヒロインに嫌気が差しただろうか。 シナリオの矛盾が多いと感じたかもしれない。
FF8(のみならずFFシリーズ)には秘められた意図があると思う。それは、開発者が明らかにしているものでもなければ、1つの答えに絞られるものでもないでしょう。
現在、私なりの回答を得ることができたので、ここに纏めます。
FF8の最終目的は、アルティミシアを倒すことであった。 しかし、アルティミシアに関して多くは語られることがなかった。未来の魔女・過去に戻ることを望んでいた・時間圧縮を試みた、その程度しか明かされていない。
私を連れ戻せ 私はここで生きている 私を忘れさせてなるものか
...電波障害の原因となったノイズは、
brinGmeBAckthereIaMaLivehereIwilLneverletYouforgetabOutme
[02-062参照]
これを、スペースと大文字小文字の整理をしたものを、日本語訳したものだ(日本語訳は筆者が行った)。
恐らく、アデルがアデルセメタリーから発している……と考えるのは早計かもしれない。
アデルは、思念波をも通さないパッキングを施されているので不可能だ。
それならば、魔女イデアが発したとしか考えられない。アデルを除けば、魔女イデアにしかこのような芸当はできないだろう。魔女イデアは、アルティミシアがジャンクションしている。
また、このノイズは、魔女イデアがこのノイズをなくすことを望んでいるガルバディアに協力すると発表された途端なくなっている。[02-062参照] このことからも、魔女イデアが発しているといえるだろう。
私を忘れさせるものか…スコールの時代の人はアルティミシアのことを知っているのだろうか…。連れ戻せ…アルティミシアはスコールの時代に生きていたのか?
- アデルは、思念波をも通さないパッキングを施されているので不可能
-
あれをパックしている素材も特殊なもの。アデルを押さえつけるのと同時に、外からの干渉もいっさい受け付けない。電波、音波、思念波、そしてジャンクションも……。 あまりに強いWAVE妨害処理を施しているから、地上の電波にも影響を及ぼしているのね。
まだ、パズルのピースが足りないようだ。
アルティミシアは、時間圧縮を行った。それを利用してスコールたちは未来のアルティミシア城へたどり着くことができた。 しかし、おかしな話だ。時間をコントロールしているのはアルティミシア、それにも拘らずスコールたちが来る事を拒否しなかった。(詳細は後述) スコールが、イデアの家とアルティミシア城がつながれていることを知っていたのも不可解だ。 また、アルティミシア最終形態戦ではスコールたちはアルティミシアのスカートの上に乗って戦っている。 もし、本当にスコールたちを倒したいならば、そのような事はせず宇宙の彼方に送り飛ばせばいいだろうに…。
これでは、アルティミシアはスコールたちに殺されることを願っているも同然だ。
- スコールが、イデアの家とアルティミシア城がつながれていることを知っていたの
-
スコールは、時間圧縮の世界でアルティミシア城たどり着くにはどこへ行けばいいのかと聞かれた返答として、
「イデアの家へ!」
と断言している。 ラグナに拠れば、仲間と一緒にいることを一番思い浮かべやすい場所へ行く必要がある。それは、イデアの家なのだろうか。 リノアにとっては、イデアの家は馴染みの薄い場所だろう。時間圧縮が始まる!
(中略)
本当ならここにいる誰も存在できない世界。そんな世界に自分を存在させる方法は、ひとつしかな〜い!仲間どうし、お互いの存在を消さないことだ! 仲間どうし、お互いの存在を信じあうことだ!相手が存在することを信じるんだ!
(中略)
仲間と一緒にいるところを一番思い浮かべやすい場所はどこだ?そこに全員が一緒にいるようすを思い浮かべるんだ。時間圧縮が始まったら、そういう場所考えて、そこを目指せよ! そうすりゃだいじょうぶ!その場所はおまえたちを迎えてくれるぜ!
- アルティミシアのスカートの上に乗って戦っている
-
アルティミシア最終形態戦でライブラを使うと確認できます
まだ、アルティミシアには秘められたなぞがある。
ハインの話をご存知だろうか。粗筋は以下のとおりだ。
ハインは大地を生み出した。ハインは獣と戦い続けたが、魔法の力のおかげで勝てた。 戦いに疲れ果てたハインは、勝手に仕事をし、必要に応じて自分らの数を増やせる道具 " 人間 " を作った。 疲れたハインは、人間に仕事を指示し、居眠りをした。その間に、人間はどんどん増えていった。 仕事を終えた人間は、勝手に地形を変えていった。
目が覚めたハインは、変わり果てた地形に、そして何より人間の数に驚いた。 ハインは、人間の数を減らすため、仕事には役立ちそうにない人間の子供を魔法で焼き尽くした。 子供を殺された人間は、激怒し、ハインに復讐を試みた。ハインは魔法で戦ったが、人間の知恵には勝てなかった。
ハインは、仕方なく自分の半身を与えるとした。ハインには魔法の力があるので、人間たちは了承した。
しかし、ハインが人間たちに与えた半身は、野蛮な腕力しか持っていなかった。魔法の力を持つハインは、逐電してしまった。
魔法の力を持つハインは何所へ消えたのか。 当時、女性は保護されるべき存在であった。それを利用して、ハインは魔女となったのだ。
その為に、長い間ハインの正体が明かされることはなかった。
魔女は、魔法のハインそのものなのか、子孫なのか、それとも魔法の力の継承者なのだろうか。魔女の正体は、未だ明らかとなっていない。
この話は、バラム封鎖イベントと白いSeeD船で聞ける。ハインに関する話は、ガーデンの教室のスコールの端末にも載っている。
この話は、物語作家(自称歴史学者)のテムによる推測であり魔女=ハインと確定したわけではない。しかし、シナリオライターがアルティマニアの巻末に書き下ろしている文章にもこのことが書かれている。 拠って、魔女=ハインである可能性は非常に高い。
- バラム封鎖イベントと白いSeeD船で聞ける
-
バラム封鎖イベント中に、ディン邸付近の家の中の子供たちがその話しをしています。
アルティミシアに関する情報は明らかになってきたものの、なぞは深まるばかりだ。
お前が伝説のSeeDだったのか。
なるほど立派なものだ。おまえ、じゅうぶん立派だよ。……立派過ぎて目障りだ。ここで消してやろう……。……役立たずめ。
このことから、アルティミシアは、SeeDであるスコールが自分を将来倒すことを知っていたはずである。この時点で、苦戦したのでスコールの潜在能力も十分理解しただろう。
しかし、最終決戦戦では、
さあ、最初に来るのはだれだ!? 誰が私と戦うのだ!? ふ……誰であろうと結果は同じこと!
前置きは終わりだ!
と、スコールたちを見くびっている。スコールの事を、忘れてしまったとでも言うのか。また、その前には以下のことを言っていた。
……eeD…。SeeD……SeeD……。SeeD、SeeD、SeeD!!気に入らない……。なぜ魔女の邪魔をする!なぜ私の自由にさせない!?もう少しで完全なる時間圧縮の世界が完成するというのに……。
邪魔は許さんぞ……。おまえらの存在など時間圧縮のアルゴリズムに溶け込んでしまうがいい!!激しい痛みとともに思考が分断され、記憶も思いでも極限にまで薄められるのだ。
何もできず、考えられず、思いすら何もない!そんな世界に、おまえたちを送ってやろう!お前たちにできることは何も……。
いや、おまえたちにできることは、唯一で永遠の存在である私を崇めること!!
この発言からはアルティミシアは人間ではなく、ハインであることが推測できる。人間であるなら、唯一で永遠の存在にこれからなるのであり、現在は唯一な存在でも永遠な存在でもない。
気になることは、言葉が何度も詰まっていることだ。
不可解な点は、これだけではない。
私はアルティミシア。すべての時間を圧縮し、すべての存在を否定しましょう。
戦闘中の相手に、何故こんなことを言う必要がある。戦闘中に、相手は自分の名前を忘れてしまったとでも言うのか。
大体、時間圧縮をすることは、先頭直前に自分で説明をしたではないか。どうして、再び説明をする。
また、アルティミシア最終形態では、アルティミシアは空洞の衣装に垂れ下がるのみで、戦闘をしているのは衣装。 アルティミシアは、空洞の衣装のドローポイントとしてアポカリプスを提供するのみだ。
アルティミシア最終形態とそれ以前とでは、口調も変わっていれば記憶も変わっている。 その上、戦闘している物が人間から物へと変化している。 これらから推測するに、アルティミシアには、2つのものが合わさっているのではない。 その2つとは、ハインの意識と人間の意識が混ざっているのではないか。