ハインの他にアルティミシアを構成している意識は誰のものなのか。

何故、リノアは魔女記念館に封印されることを望んだのか。アルティミシアがリノアにジャンクションした目的は、アデルの封印を解くため。拠って、リノアが今後ジャンクションされる恐れはない。 それにも拘らず、リノアは封印されることを願った。念には念をということだろうか。しかし、アデルが復活してしまった以上、アデルを処分する必要がある。アデルは強暴だ。 そのアデルにアルティミシアがジャンクションしたら、なおさら大変になる。それを防ぐには、戦闘能力の高い魔女リノアが協力するほうが都合がよい。 また、その後、悪あがきでリノアがジャンクションされたとしても、当然ながらアデルと比べれば弱い。アデルと違い、リノアには悪意がないからだ。

リノアは、アルティミシアの目的を読み取ることができた。従って、アルティミシアの正体も読み取っていた可能性がある。[09-274参照] リノアが知ったこととは一体…。

Succession of Witches Love...魔女の愛の継承。時折BGMとして流れるコーラスFithos Lusec Wecos Vinosecを並び替えたものだ。 作中では、イデアとリノアの魔女の力の継承は描かれていた。しかし、愛の継承が描かれていただろうか。

愛には、神の人間に対する自己犠牲という意味を含むらしい。そして、純粋な愛は美のイデアに対する憧れで、ギリシャ神話の愛の神は、あらゆるものを結合する擬人化したものらしい。
要するに、Succession of Witches Loveは、魔女の自己犠牲の継承ともとれる。

イデアは、自己犠牲的な人とされている(野島氏がFF8アルティマニアで語っている)。 リノアは、考える前に行動するタイプであり、楽観主義と言えるだろう。スコールの心を開くことができたのも、スコールに冷たくあしらわれても諦めることなくアタックし続けたからに違いない。 それによって、スコールの心は徐々に開かれ、やがては彼自身も気付かぬうちにリノアを必要とするようになった。

そのリノアも、魔女の力の継承後にはそれまでとは打って変わって、悲観的になった。(どんな理由があるにせよ)魔女記念館に封印される問題に関しては自己犠牲的とすら取れる。

魔女の力の継承は、魔女の自己犠牲の継承だったなら…。 イデアは、子供たちが魔女の力を継承して苦労しないために、魔女である自分が犠牲となってアルティミシアの魔女の力を継承した。 リノアはどうなのだろうか…。もしかしたら、だれにも魔女の力を継承しないと決意したかもしれない。 魔女記念館に封印されることを望んだのは、その為だったのかもしれない。しかし、それでは何の解決にもならないと気づいた。

オープニングムービーでは、リノアは魔女となる前には白い羽の中から現れるが、魔女となった後には黒い羽の中から現れる。アルティミシアも、黒い羽をつけていた。

他にも、気になる点はいくつかありますが、それはFF8Questionsに纏めてあります。

アルティミシアの正体を知った途端自分が封印されることを望み、魔女の力を継承したものは誰にも継承しないことを望み、魔女の力を継承した後のリノアはアルティミシアと同様に黒い羽と関係がある…。 これらから総合的に判断すると、リノア=アルティミシアなのではないだろうか。
アルティミシアとは、決して魔女の力による悲しみを誰にも継承させまいと耐え続けたリノアなのではないだろうか。

仮にリノア=アルティミシアだったとしても、それならば世界に危害を加えるようなことをリノアがするはずがない。

まだ、ピースが足りないようだ。