文章が読みにくく、構成的にも問題があるのでFF8のストーリーとして文章を書き直しました。その為、このページは補助資料として残しておきます。
恐らくFF8の開発者はプレーヤーにスコールの人生の一部を疑似体験することで、プレーヤーが何かを感じて成長することを意図したのだと思う。ラグナの人生の一部を疑似体験することでスコールが成長したように。(ラグナとジュリアの恋がスコールとリノアの代になって成就したのも関係があるのかも。Eyes On Meはラグナとジュリアの物語がベース。)
そして、隠された、というよりもプレーヤーに考え出してほしかったストーリーを解くキーは、愛と成長、そして(知ってしまった事実への)責任だと思う。ここで指す愛は、単純な意味だけでなく神から人類への自己犠牲的な行為を含むと思う(FFVIII Questions参照)。
まず、結論から行くと、時間圧縮の目的は人類を消すことだと思う。時間圧縮を行おうとしているのは魔女の力。つまり、ハインの力。ハインは、もともと人間を道具として作り出した。しかし、居眠りをしている間に増えてしまった人間の力には勝てなかったために、人間に世の中を奪われた。だから、再び世の中を神のみの世界に戻すために時間圧縮を行ってすべてのものを人間を作り出す以前の状態に戻したかったのではないか。
では、なぜハインは時間圧縮を人間との戦いの際に使わなかったのか。恐らく、時間圧縮は非常に難しく大きなエネルギーを必要とする魔法なのだろう。そのエネルギーは、一人の神の力では足りないほどの大きさだったのではないだろうか。そのため、ハインは過去の自分にジャンクションすることでハインのエネルギーを高めることによって時間圧縮を使おうとしたのだと思う。
アデルもアルティミシアもエルオーネに固執していた。つまり、過去へジャンクションしようと試みた。そして、エルオーネがDISC3の最後でアルティミシアがジャンクションしているアデルを過去のイデアではなく過去のアデルにジャンクションさせた。知っている人のほうがジャンクションさせやすいにもかかわらず、育ての親であるイデアではなくアデルに。何故なのか?それは、完全なる神でなければ時間圧縮を使えないからではないだろうか。
イデアは、エンディングでスコールが10数年前のイデアに会ったためにアルティミシアという未来の魔女がいることを知っていたはず。だから、その魔女を倒すためにシドと協力してSeeDを育て上げたのだと思う。そして、スコールたちでなければ倒せないことを知っていたはずだ。
しかし、イデアは完全に状況を把握していなかったのだろう(イデアがオダインの魔女の力の研究に協力したのは、少しでも魔女の力について把握したかったからかもしれない。また、万が一将来戦うこととなったときの魔女の力の脅威を低減させたかったのかもしれない。)。
まさか、自分にアルティミシアがジャンクションしてきてコントロールするとはわからなかったのだろう。
だから、自分がエスタに封印されれば悲劇の鎖を断ち切れるということがわからなかったのだろう。封印されなかったために、子供たちには育ての親へ剣を向ける悲しみを、そしてスコールには大切な人を失う悲しみを与えてしまった。だから、たとえ自分が死にに等しい状況におかれようとリノアたちを救いたかったのだろう。
(もしかしたら、イデアは完全に状況を把握していなかったことには変わりないが、仮に自分が封印されるなり何なりの手段を使って魔女の力を封印しても、アデルセメタリーにいるアデルが誰かの手で封印をとかれた際に対抗手段がないからエスタに封印されなかったのかもしれない。そもそも、アデルの魔女の力も消し去らなければハインの力は永遠に消し去れないから。と、なればアデルを消し去ればよい気がするが、イデアにはそれほどの能力がなかったのかもしれない。だから、スコールたちがハインを倒すことを手助けするためにいろいろ行ったのかもしれない。仮に、アデルを宇宙のかなたに送り飛ばしたとしたら…、Final Fantasy 7の天からの厄災であるジェノバのごとくどこかの世界で再び同じ悲劇が起こりうる。)
(アルティマニアには、イデアが"私は子供たちにつらい選択を強いてしまいました。あまつさえ、スコールには愛するものを喪失する悲しみまで……。"と書かれているが、リノアはこの時点では意識不明ではあっても生きていた。また、エンディングの時点では元気だ。にもかかわらず、スコールの選択によって愛するものを喪失することになるといっている。これは、スタジオベントスタッフの方が書かれた文章だと思われるので、ただ単に誤解によるものかもしれないが、スクウェアが監修していて発売元はデジキューブであるだけに誤解でない可能性も十分にある。と、すればイデアはアルティミシアの顔を知っているのだからリノアがアルティミシアであると感づいていてもおかしくない。と、いうよりも気づいていなければおかしいことになる)
イデアの魔女の力(とアデルの魔女の力)は、リノアに魔女の力は継承されてしまった。リノアは自分が何とかしなければ誰かに魔女の力を継承してその誰かを苦しめる、つまり悲劇の鎖が断ち切れないことを知っていたはず。だから、リノアはアルティミシアにジャンクションされて暴走しないことがわかったいたのにも関わらず封印されることを希望したのではないか。
暴走しないというのも、スコール(=魔女の騎士)がそばにいるときだけで有った可能性が高い(その理由は、後半で説明する)。
話は変わるが、G.F.の恐ろしさとは何なのか?アルティミシアが、
「ふふっ 記憶がなくなる?」
「本当のG.F.の恐ろしさはそんなものではない」
「G.F.の真の恐ろしさ、きさまらに教えてやろう」
「その力、見せてやれ!グリーヴァ!」
と言った後に使うショックウェーブパルサーは、G.F.を装着していないキャラクターのほうが大きなダメージを受ける(精神の値がひくいため)。ということは、ショックウェーブパルサーは直接関係がない可能性が高い。
私は、本当の恐ろしさとは自分の意識が弱くなり、ジャンクションされやすくなることだと思う。イデアが魔女の力をアルティミシアから継承したために不幸が始まったことは、これなら説明がつく。
アルティミシアの最終形態が抜け殻であることはFF8のなぞに書いたが、スコールに関しても一時的に同じ状況となっている(エンディングムービーのスコールがリノアを思い出せずに涙を流した直後に宇宙服のガラス(?)が割れるシーンの直前に、1コマだけ挿入されている。VTRに録画してスロー再生するとわかる。メモリアルアルバムにも載っています。参考までに図を描きました。雰囲気が伝わればよいのですが)。
ちなみに、記憶がなくなることそのものは直接的なG.F.の弊害ではない可能性がある。なぜなら、スコールは、サイファーと石の家からガーデンまでずっと暮らしていたはずなのにサイファーとの関係を忘れている。毎日生活を共にしている人間の記憶を忘れるようでは、任務はおろか日常生活すら満足に遅れない。しかも、サイファーはゼルとの関係を忘れているにもかかわらずチキン野郎と呼んだ。一緒に暮らした人間との関係を忘れたにもかかわらず、ニックネームだけ覚えているのは不自然すぎる。つまり、記憶が消えていることにはイデアが関わっているのではないか。
記憶がなくなるのもG.F.の影響であるとすれば、強く思うものの記憶ほど消えやすいのかもしれない。アルティミシアがグリーヴァを召還する際に、
「おまえの思う、最も強いものを召還してやろう」
「おまえが強く思えば思うほど、」
「それは、おまえを苦しめるだろう」
「ふふっ」
と、言っていた。これは、スコールのグリーヴァに対する心理を逆手に取ったものだろうが、もしかすると、強く想えば想うほど記憶を失うという意味も含まれていたのかもしれない。
スコールがサイファーと石の家からガーデンまでずっと暮らしていたはずなのにサイファーとの関係を忘れている毎日生活を共にしている人間の記憶を忘れるようでは、任務はおろか日常生活すら満足に遅れない。しかも、サイファーはゼルとの関係を忘れているにもかかわらずチキン野郎と呼んだ。一緒に暮らした人間との関係を忘れたにもかかわらず、ニックネームだけ覚えているなぞもこれで説明がついた。
魔女には記憶を操作する能力がある(イデアがガルバディアを占拠したときに判明している)。スコールしか、未来の魔女を倒せないことをイデアは知っていたが、そのスコールはエルおねえちゃんがいなければ何もできない子供だった。そして、エルオーネがいなくなってからはエルオーネを探してばっかりだったはず。しかし、エルオーネがいなくなってからは自立心が芽生えた。
以下トラビアでの、幼馴染のイベントにて
幼いスコール:「……おねえちゃん」
幼いスコール:「ぼく……ひとりぼっちだよ」
幼いスコール:「でも……がんばってるんだよ」
幼いスコール:「おねえちゃんいなくてもだいじょうぶだよ」
幼いスコール:「なんでもひとりでできるようになるよ」
スコール:「(……ぜんぜん大丈夫じゃなかった)」
幼いスコール:「……エルおねえちゃん」
途中省略
スコール:「キスティス、ゼル、セルフィ、アーヴァイン、サイファー、エルオーネ、俺……」
スコール:「そうだな」
スコール:「どんな意味があるのかわからないけ確かにみんないっしょにいた」
確かに、スコールは大丈夫ではなかったが、大丈夫だと強がって自立しようとしている。また、このイベントでは、以下のような発言も
アーヴァイン:「でも、G.F.は僕たちの頭の中に自分の場所をつくるから……」
キスティス:「その場所はもともと思い出がしまってある場所ってことでしょ?」
途中省略
アーヴァイン:「おぼえていない方がいいことだってあるから……」
アーヴァイン:「戦いの中にいるときは、その方がいいってことが多いから……」
もしもそうであれば、思い出しにくいのではなく、記憶そのものがなくなるのではないだろうか。また、アーヴァインは、何かスコールには重大な使命があることを知っていた可能性が高い。
まず、アーヴァインはエルオーネが意図的にスコールを過去にジャンクションさせていることを知っているはず。なぜなら、アーヴァインはエルオーネには特殊な能力があることを知っていた可能性が高く(エルオーネは、ウィンヒルでラグナと会話をするときは一部が()付きになっている。しかし、その内容はレインにも聞き取れている。しゃーねーなーとラグナがエルオーネに言ったことに対して変な言葉をエルオーネに教えるなと怒られたイベントです━━ブチュブチュとブンブンを倒すイベント(笑)━━。つまり、孤児院でもその能力を使った可能性が高い。)、なおかつウィンヒルでキロスにジャンクションしたときに何も違和感を感じなかったからだ。
次に、アーヴァインはイデアの夫であるシドが魔女を倒すためにSeeDを養成し、ばらばらになった(された?)はずのかつての幼馴染を再び集めて妻であるイデアを殺すように命じたことを知っているから。再び集めたというのは、魔女暗殺のイベントでシドは殺害方法を狙撃としている(スコール班には狙撃できる人がいない)から。そして、キスティスの性格を考慮すれば通常は引き取り先でけんかをしないだろうし、したところで家をでるだろうか。さらに才女であったにもかかわらず傭兵になろうとするだろうか。
一言:再び集めたのは、精神的に未熟なスコールをかつての幼馴染がサポートするためではないだろうか。アーヴァインだけは、イデアに記憶を操作されなかったはずなので、彼がいればかつては幼馴染であったことを思い出すだろうし。
だから、たとえエルオーネとスコールとラグナが安全かつ一緒に暮らせるとわかっていたにもかかわらずエルオーネ(もイデアもシドも)一緒に暮らさせなかったのではないか。しかし、それではあまりにかわいそうなので、エルオーネの記憶をスコールから消し去り、スコールを孤独な状況においたのではないか。自立しなければという気持ちだけは残しておいて。
その結果、スコールは誰にも頼らないようになった。
しかし、スコールの精神は未熟だった。だから、些細な事でもろくも崩れ去ってしまう。ガルバディアガーデンで突然「俺は過去形にされたくない」と言って飛び出してしまったシーンがわかりやすい。これでは、いくら身体的に強く自立心があろうともアルティミシア(ハイン)には勝てない。だから、スコールを精神的に成長させるためにエルオーネは過去のラグナが成長していくシーンを見せたのではないか。
また、本題からずれてしまった。本当の恐ろしさによってジャンクションされやすくなるのであれば、リノアがやがてアルティミシアになってしまったことも説明がつく。
リノアが封印されようとしたのは、自分がアルティミシアになることを知っていたからだ思う。しかし、スコールが必死になって助けに来てくれたので、うれしさと(スコールなら自分の意識を魔女の騎士として守ってくれるという)安心感から自分がしっかりしていればアルティミシアになることはないだろうと思ったのではないだろうか。(もしかしたら、封印されたとしてもアデルのように将来的に誰かが悪しき目的で封印を解除されることを恐れたからかもしれない。)そして、もしアルティミシアになったとしてもスコールが自分を倒しに(おそらく、完全なる神でなければ死ぬはずだから)来てくれることをわかっていたからではないか。
リノアは結果的にアルティミシアになってしまった。これは、おそらく魔女の力にジャンクションされることによって意識が弱くなっていくからだと思う。しかし、リノアの意識が完全に消えたわけではない。ハインによって薄れゆく意識の中でも、スコールに殺してもらいたいという希望があったから、スコールをアルティミシアの時代へ導いたのではないだろうか。
リノアが、突然DISC3で変わってしまったのは、知るべきではない未来を魔女の力を継承するとともに知ってしまったからではないか。力を継承したことにより、責任も継承した。その、責任を果たすためには自分が犠牲にならなければならない。だから、Succession of Witches Love━━魔女の自己犠牲の継承━━という言葉が生まれたのではないだろうか。
スコールに関しては、ラグナにジャンクションしたことによってラグナの成長を疑似体験して、スコールも成長したから突然考え方が変わったのだろう。
FF10をプレーして気づいたのだが、やはりこの推測はあながち間違っていないかもしれない。
10ではラストボスは主人公ティーダの父ジェクトだが、彼は最愛の息子に殺されることを望んでいた。勿論、ジェクトはユウナレスカの偽りの希望によってだまされたから、シンとなり殺されることを望まざるを得なくなったわけだがもともとジェクトは究極召喚になれば死ぬことはわかっていてブラスカの究極召喚になった。つまり、はじめから世界を救うには、誰かが犠牲にならなければならない。それならば、自分たちが犠牲になってスピラを救おうとした。結果的には、シンとなってしまったが、根底にあるのは、自分たちが犠牲にならねば、悲しみを消せない。だから、自分たちの命を捨てて悲しみを救うというもの。
イデアが子供たちに魔女の力を継承させなかったことや、リノアが魔女の力を次の代に継承させて悲しみまで継承させないために自分のところでとどめておき、結果アルティミシアとなって継承をストップさせたことと感覚的には同じだろう。前の世代が試みて失敗したことを、次の世代が自分を犠牲にしてまでも成功させたところも似ている。
8の本当の意味でのラストボスである魔女の力=ハインの力と10の本当の意味でのラストボスがエボン=ジュであるところも、関係があるとも取れる。エボン=ジュは、8風に言えばジェクトにジャンクションしていたわけで、その肉体(厳密には幻光虫か?)が滅びたために姿を現し、最後にティーダたちに倒されたが、魔女の力もリノアにジャンクションしていて彼女の肉体が滅びたために、最終形態として姿を現し、スコールたちに倒された。
ラストボスの目的も結構近いと思う。
10では、1000年前の機械を用いたベベル対魔法(召喚)を用いたザナルカンドの戦争の結果ザナルカンドが負け、ザナルカンドを消したくないという思いから、ザナルカンドの民を祈り子とし、シンのよろいを身にまといながらスピラを破壊してそれをエネルギーにし、ザナルカンドそのものを召喚し続けたのがエボン=ジュ。一方、8ではかつて機械を用いた人間と魔法をもちいたハインが戦争をした結果ハインは敗れ、自分の世界を取り戻すために時間圧縮を行おうとした。時間圧縮は、人間を消すことが目的だろうが、完全には消えないと思われる。アルティミシアは、何度も人間は自分のことを崇め続けろと魔女イデアの体で言っていて、ラストバトル直前には、時間圧縮が完成したときには記憶は極限まで薄まり、痛みだけが残り、唯一できることはアルティミシアを崇めることといっていた。
どちらも、自分がいたかつて居心地のよい世界が消えてしまったために戦っている。
開発時期から推測するに、8と違い10では野村哲也氏が深く関与していない気がするが(キングダムの開発は8のころから始まっていて、10が発売して割とすぐに発売されたから)、第1開発が開発していてシナリオライターは野島一成氏なので、関連性を持たせている可能性は十分ある。現に、7と10はライフストリームと幻光虫とでつながりがあるとシナリオライター本人が言っているのだから。
少し横道にそれてしまいますが、開発者に関してもう少し補足をしておきます。話がややこしくなってしまいましたが、FF7・8・10とPS以降の第一開発のFFのシナリオを担当しているのは野島一成氏(現在は、スクウェアを退社して独立。確か、ステラヴィスタ代表。)です。
10は、野島氏がシナリオライターだが、シナリオプランナーは渡辺大祐氏。アルティマニアのインタビューを見る限り、お2方のシナリオが合わさった模様。
一方、キングダムハーツは野村哲也氏が基本的には作成したはずです。また、野村氏は7ではキャラデザ件キャラクターの設定や背景も決定したらしいです。野村氏のものに若干の修正が加えられて7になっているのだとか。
また、マテリアシステムや召還獣関連も野村氏が手がけたらしいです。
8も、キャラデザ件キャラクターの設定を行ったようですが、7よりは関与が薄くなっていると思われます。特に、リノアの性格あたりに関しては本人の意図とは違った様で。また、8の時にKH2に導入予定のコマンドを計画していたそうなので決行深く関与していると思われます。
10はキャラデザと若干の設定だけのようです。キャラクターの名前も、この作品では決定していないそうです。
元々、FFは全スタッフの意見を取り入れてプロジェクトを進めているらしいので、これらの方々以外の方の案がシナリオに入っているはず。
それで、本題に戻りますと、8とKH・7・10がどれだけの関連性があるかということです。
ハインがラスボスというところは、7・10あたりを考慮すると野島さんが絡んでいる可能性が高そうです。また、アルティミシアがリノアと推定できるところは10との関連が強いでしょうからこれも野島さんが関与していると思われます。
Bring me back there等の暗号類も恐らく野島さんでしょう。スピラの文字あたりはこういったところから来ているのかもしれません。
レオンハートの意味やリノアの羽などは野村さんが考えていると考えるのが妥当でしょう。KHでもこのあたりは絡んできますから。
このように考えれば、一応ここまで書いてきた推測が正しいか否かの判断が少しは容易になるかもしれませんね。
あくまでも、8のひとつの回答としてではあるが、このようなものを用意していたのかもしれない。